生活綴られ方練習

15年越しの伏線回収

17日は京都コンサートホールにて『「異響同塵」古代石サヌカイト&チェロ異次元コンサート』を。ピーター・ブルック作品の音楽監督などもしていた世界的なパーカッショニストの土取利行さんと、チェリストのエリック=マリア・クテュリエによる、まさに異次元コンサート。土取さんについては、学生時代に友人がワークショップの手伝いをしていたので、その縁で僕も会に参加し、そのワークショップ以上に終わった後の打ち上げをとても楽しませていただきました。夜を徹して貴重な話を聞かせていただき、ご著書『壁画洞窟の音』(2008年、青土社)もすぐに買いに行ったのを覚えている。土取さんは、三味線奏者の桃山晴衣さんと出会ったことをきっかけに、添田唖蝉坊などの明治大正の演歌師についてもリサーチを行っていて、そちらも興味深い。

ピエール・ブーレーズによって創設された室内オーケストラ「アンサンブル・アンテルコンタンポラン」トップチェリストのエリック=マリアは、土取さんとは長い付き合いのようで、というか最愛の桃山晴衣さんが天に召されて失意のうちにあった土取さんに、もう一度音楽に取り組む気力を与えたというような美しいエピソードがあるらしい。フランスで義父母に育てられたエリック=マリアが、ベトナム戦争孤児だったというのも驚きだった。

香川県出身の土取さんは、空海上人の母親とゆかりのある仲多度郡多度津町に立つ海岸寺の修復を支援するためにチャリティコンサートも開いている。京都でのコンサート後も、海岸寺について熱っぽく語っていましたが、何となく気になるところがあり後で調べてみると、なんと15年ほど前に僕はこの海岸寺に泊まっておりました。記憶があやふやですが、土取さんのワークショップに参加する前後くらいの時期だったと思うので、その偶然にびっくりする。この年になって色々な伏線が回収されている。

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