生活綴られ方練習

お守り

今年度最後の大きな仕事になるだろうインタビューをオンラインで行う。インタビュー前はいつものことだけれど、うまくできるか少しナーバスな気持ちになる。現代美術のキュレーターがインタビュイーなのに、そういえば最近はアートに関する情報をあまり熱心に追っていなかったと感じ、予習というよりは願掛けのような目的で書店に行く。本当はハンス・ウルリッヒ・オブリストがキュレーションについて書いている本でも買おうと思ったのだが見当たらない。それでも大物キュレーターの本を何かと考えた結果、「リレーショナルアート」で有名なニコラ・ブリオーの『ラディカント』(武田宙也訳、2022年、フィルムアート社)と、社会主義芸術の再評価などの批評でも知られるボリス・グロイスが編んだ『ロシア宇宙主義』(乗松亨平監訳、2024年、河出書房新社)を購入。インタビューが上手くいくためのお守りだ。そのほか、レジ前で展開されていた「冬に読みたい本」的なフェアから白水Uブックスの『おわりの雪』(ユベール・マンガレリ、田久保麻理訳、2013年、白水社)と、オブリストを探していて目に入った『美術を書く』(シルヴァン・バーネット、竹内順一日本語監訳、2014年、東京美術)もついでといっては何だが。行きがかり上、美術について書く仕事が多いのだけれど、本当をいうと人間の生活と密接に関わる文化だったら何にだって関心はあるのです。最近は、林業や漁業が気になっている。

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