『juni Japan Tour 2026 Matsumoto』のために行ったGive me little more.で、来ていた友人が運転してくれるということで、諦めていた『かみ派の美術―諏訪につどった前衛たち 1969−1974』に、トークイベント『諏訪につどった前衛たちー芦澤泰偉さんに聞く』も開催されるタイミングで行くことができた。松澤宥さんがいた諏訪地域に集まったアーティストたちを特集した資料展だが、装丁家として有名な芦澤泰偉さんも、若い頃に2年ほどいわゆる「ニルヴァーナ」に関わりがあったらしい。評論集の『修辞と飛翔』がうちにもあるヨシダ・ヨシエ氏や池田龍雄氏のほか、知らないアーティストも少なくない。当時を知らない人間にとっては、かなりマニアックな展示だったが、小杉武久さんとの関係で名前だけ知っていたパーリニバーナ・パーリヤーヤ体についての史料が見られて満足。時に「かみ派」とも呼ばれたほどに観念的な芸術表現を志向していた彼らだが、ほとんど儀式のような圧倒的にフィジカルな「行為」を実践していたことが、やはり重要だったように感じる。
翌日は東京に移動し、東野翠れんさんの写真展『景と光 in light』へ。途中『読の市』にも寄り、友人の星野文月さんも執筆している『絶不調にもほどがある!』(BREWBOOKS)や、福永武彦の古本などを買ってしまい、荷物が早くも重い。我らが翠れんの展示は、新作も過去作も交えたものだが、会場となっている景丘の家というスペースが面白い。児童養護施設などから進学を希望する人へ奨学金を給付している「読売光と愛・郡司ひさゑ奨学基金」というものがあるらしく、その基金に名を残している郡司ひさゑさんという方の遺志により、地域の子供たちのための施設として活用されるよう渋谷区に寄贈されたそうだ。ググっても奨学制度より詳しい郡司ひさゑさんに関する情報が見当たらない。