生活綴られ方練習

コラボレーション

土砂降りのなか二条城で開催されている『アンゼルム・キーファー:ソラリス』展へ行く。本当ならば田中泯さんの踊りと原摩利彦さんの音楽パフォーマンスが予定されていたが、なぜだか突如として公演中止の連絡が来たため、普通に展覧会のみを鑑賞することに。ラテン語で「太陽の」を表すタイトルに加えて、屋外に置かれた大作『ラー』など、太陽がキーワードになっているようだが、ギリシャ神話に登場する王女ダナエーや北欧神話の運命の女神たちを名前に冠した作品など太陽とあまり関係のなさそうなものも多い。坂本龍一さんの所蔵だったという『ソラリス―ハリー』も展示されており、存外スタニスワフ・レムというかアンドレイ・タルコフスキーにインスピレーションを得たであろう同作がシンプルに展覧会名のような気も。ソラリスづいている。ただでさえ薄暗い会場なので、晴天時に観れば印象がまた大きく異なっただろうと想像する。

同じ週末には、ベルナールとフランソワのバシェ兄弟による音響彫刻を使ったテリー・ライリーさんのコンサートもあるとのことで、コロナ禍に川崎市岡本太郎美術館での『F・バシェ生誕100年、日本万国博覧会から50年 音と造形のレゾナンス-バシェ音響彫刻と岡本太郎の共振』を取材したことも懐かしく思い出して楽しい気持ち。僕が編集で入り、友人に執筆してもらった記事を読み返す。バシェの音響彫刻を演奏している様子は客席から観られなかったのが残念といえば残念。そういえば前にテリー・ライリーのコンサートを聴いたのも土砂降りの京都だった。会場の京都市立芸術大学の新キャンパスに入るのは初めてだったけれど、知り合いにもたくさん会って、ここはやはり京都だなと思っていたら、普段は東京にいるはずの知人にも思いがけず会えて嬉しくなる。

コンサートが終わると京都の空はすっかり晴れ上がっていて、松本への終電の時間ぎりぎりまで居酒屋で京都を堪能する。土産店を覗いている時間もなくなり、電車内で飲む酒も買えないかと焦ったものの、プラットフォームにある売店で缶酎ハイばかりか京都駅限定だという原了郭の黒七味とコラボレーションしたSIZUYA「京かるね」まで手に入って、ほくほくした気持ちで帰路に就く。アンゼルム・キーファー✕田中泯✕原摩利彦、テリー・ライリー✕バシェ兄弟、京かるね✕原了郭。

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