3月26日の夜は栞日で「MIKUSA PROJECT」のメンバーによる大船渡と能登のチャリティーライブに。以前に観たMIKUSAは辻村豪文さんなども参加するバンド編成だったが、今回はKUDO AIKOさんを含む3人編成で、声と太鼓とアコーディオンをメインにしたフットワークの軽い編成だから今後も色々な場所でできそう。能登の震災復興が遅々として進まないのも心配だが、2月26日に発生した大船渡の火災は1ヶ月たってもまだ鎮火しておらず、そんな規模の山林火災が原題の日本で起こるなんて思っていなかったから唖然としている。自然発生する山火事というものが森の生態系サイクルにおいて、ある種の役割を果たしていることは理解しているつもりではあるけれど。きっとテレビなどで災害の映像を見ていたら、平常心でいることも一苦労だったろう。気候変動が確実に進んでいるのだと感じる。岩手県出身のAIKOさんがMCで話していた、大船渡の友人宅へと次第に火が近づいてくるという話が生々しく、訪れたことのない遠い町で起こっている、ラジオからの報道ででしか知らない災害をリアルに感じさせる。気候変動で地球がこの先どうなっていくのか暗澹たる気持ちになるが、そういう時には本を読むのが一番良いのでしょう。昨年読んだ『気候変動を理学する』(多田隆治、2017年、みすず書房)は、いわゆるサイエンスカフェをまとめた記録だが、地球という天体の気象現象を大局的も大局的に説明してくれる本で非常に面白く読んだ。たとえば全球凍結した、いわゆるスノーボールアースは、太陽光を反射する割合を示すアルベドも100%で、それでも地球自身の火山活動がかすかに大気中に放つ二酸化炭素による温室効果によって、本当に少しずつ少しずつ、長い長い気も遠くなるような長い年月をかけて凍結状態から脱却する話など、神様の存在を信じてしまいたくなるほど良くできた宇宙の仕組みに舌を巻く。
と、いうわけで、書店に行きます。気候変動が人類に及ぼす影響は計り知れず、気候だけが変化の要因ではないだろうけれど、最近は特に漁業や林業にも関心があるから最新の日本の漁業はどうなっているのだろうかと『新さかなの経済学』(山下東子、2024年、日本評論社)を買ってみる。まったく知識を持ち合わせていない分野なので読むのが楽しみ。海の本に対して山の本、というわけでもないのだけれど、坂本大三郎さんの『山の神々』(2019年、A&F BOOKS)。十代の頃に岡崎京子のアシスタントをしていた山伏、という稀有なプロフィールを持つ著者が、日本の山岳信仰をどのように捉えているのか。今井むつみ先生の『ことばと思考』(2010年、岩波書店)を買ったのは、昨年夏に『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』(ガイ・ドイッチャー、椋田直子訳、2022年、早川書房)を読んでいて、似たような内容の本が日本でもあったなと思って。こちらは幼児が言語を獲得していくなかで、どのように認知を変化させるかという視点もあってとても気になる。宇宙のことも知りたいけど、人間のこともやっぱり知りたいのです。少しポップ過ぎるかもしれないと訝しみながらも、人体のことを知るのにはちょうど良さそうだからと『すばらしい医学』(山本健人、2023年、ダイヤモンド社)も購入。『